史上最強の哲学入門 【感想】 爽快感が得られる哲学入門書ってまじ??

哲学界にも、最強を競う闘技場がある

 

己を極限まで高め、生きざまを懸けた闘い

 

ある者は、持論を曲げず毒杯を飲み死した

 

ある者は、女性にケツを出した

 

彼らの最強の論、いわば得意技を出し惜しみなく記述した本がある

 

史上最強の哲学入門

 

【目次】

・購入経緯

・どういう人に読んでほしいか

・本のコンセプト

・キーワード

・まとめ

 

 

 

購入経緯

社会人として働いていくうちに、なぜ?と主体的に考えることが多くなった。

何事も本質をつかむことが大切だと上司に言われたからだ。

 

なぜを問うことはできるけど、正しい方法がわからん。

いくつか論理的思考法の本を読んだが、結局自分の力量やんけ。

MECEとかいうけど、実際やってみると洩れが出てしまうし、出てないと思っても、気づいていないだけかもしれん。

 

方法論に100%を頼るのをやめた。

 

そこで視点を変えた。

 

歴史から学ぼう。

 

そこで、なぜ?を極めた人は誰だろうと考えるも

偉人はみんななぜ?を追究してきた人よね~と思い、本屋をぶらぶらしていると、目に留まったワードがあった

 

哲学

 

こ、これだぁぁ!!

 

何でもかんでもなぜ?と思ってしまう人種、哲学者だ(圧倒的素人感!)

 

そこで、哲学に全く興味がなかった私立文系が、

哲学に馴染めるような簡単な入門書はないかと

Amazonのレビューを見ていると出てきたのだ。

 

 

バキ感!!!

 

 

表紙が今にも動きそうなおっさんなのである。

 

こ、これだっっあ!!

 

Amazonkindle版をポチッたのである。

 

しかし、ダウンロード中に冷静になった頭には、

哲学書に対するイメージが浮かんできた。

 

マクレガー「現存在たる世界内存在は、存在論的差異により存在者を存在者たらしめている存在を・・・」

私「言っている意味が...わからない...だと...」

 

女性「何の役に立つの?」

私「うわあああああ」

 

ま、まだ遅くない...購入キャンセルしよう...

画面を見るとすでにダウンロードが終わっていた。

 

kindle仕事早すぎ!!

 

ここから、哲学の世界に足を踏み入れたのであった

 

 

読んでほしい人

哲学書なんて読んだこと無いけど、興味は少しある人

・時系列では軽く学んだけど、キーワード別に学んでみたい人

 

 

本のコンセプト

 

「哲学初心者や、哲学を学ぼうとして何度も挫折した人向けに、30人ぐらいの哲学者を一人一人紹介していくような気楽に読める入門書を書いてほしい」

筆者のもとに来た依頼だ。そして、筆者は今までにない哲学書を目指す。

しかし、定番の入門書になってしまう。そこで、筆者が最終的に出した結論は、

 

「バキ」分が足りなかった!!!!

 

最強を目指し、戦い続ける男たちの物語

格闘家が「強さ」に一生をかけた人間たちであるように、哲学者も「強い論(誰もが正しいと認めざるを得ない論)」に人生の全てを費やした人間たちなのです。 

 

まさに、シンクロニシティ

 

筆者が目指す哲学入門書のコンセプト

より強い論を求め、知を戦わせてきた男たちの物語

が決まりました。

 

 

本書の構成

本書は、4つの章で構成されています。

・第一ラウンド 真理の「真理」

・第二ラウンド 国家の「真理」

・第三ラウンド 神様の「真理」

・第四ラウンド 存在の「真理」

 

ここでは第一章をさらっと紹介

第一ラウンドでは真理の「真理」だ。

真理の真理というのが、もう哲学的で

私も哲学の道を踏み出したか~と錯覚させてくれる。

 

初陣を任されたのはプロタゴラス

得意技:相対主義

名言:人間は万物の尺度である

 

神話という絶対的な価値観が崩壊してしまった時代に、

ひとそれぞれじゃん?絶対的な真理なんかないよ

と言ってしまった、プロタゴラス

 

考え方としては最強である。なぜなら

 

ある事柄を白にも黒にも言えるからだ。

 

例えば、ある飲食店で同じ肉料理を食べたとしても

私は、香ばしく、噛み心地のあるこの肉料理が好きだ。

と答える人もいれば

私は、焼きすぎる、硬いこの肉料理は嫌いだ。

と答える人もいる。

評判を落とそうとすれば、どんだけでも落とすことができる。

そこで、風評被害だと言われても

感想は人それぞれじゃん?

と言われてしまう。

公開討論を行っていた古代ギリシアの政治家たちにとっては、まさに伝家の宝刀になるのである。

 

しかし、相対主義が蔓延するとどうなるのか。

誰が、この状況を打破したのかは、ぜひ本書で読んでいただきたい。

 

 

 

まとめ

読みやすい!読みやすいぞ!!

哲学面白れぇじゃねーか...見直したぞ!

が読み終わった直後の感想です。

 

本当に読みやすい。

専門用語(exイデア)に関しても、簡易に図解して説明されている。

そして、「強い論→前論を打ち破る強い論」の時系列が、

なんとも爽快な気分させてくれます。

 

私自身も、視野が広がりました。

「常識にとらわれないこと」

言葉にすると陳腐ですが、当時当たり前だったことが常識でなくなる、

そんな歴史の繰り返しを紀元前から今までずっとやってきた。

今でさえ、人それぞれでいいじゃないかの相対主義が蔓延している事を考えると、結局時代は変われど、人間の本質は同じところにあるのだなと身にしみて感じることができました。